かち【徒・歩】
①足で歩くこと。
②《「徒士」とも》乗馬を許されない身分の武士。かちざむらい。かちもの。
かち【勝ち】
勝つこと。勝利。victory〈対義〉負け。
勝ちに乗る(かちにのる)
①勝って、勢いづく。勝ちに乗ずる。follow up a victory
②思惑どおりの展開になり、得意になって事にあたる。
勝ちを千里の外に決す(かちをせんりのそとにけっす)
《『史記』「高祖本紀」にあることば》戦場から遠く離れたところで戦略をねり、味方に勝利をもたらす。また、大局を見て、勝負をする。
勝ちを拾う(かちをひろう)
勝てると思っていなかった試合などに勝つ。pick up an unexpected win
かち【褐】
①黒に近い濃い紺色。濃紺(のうこん)。深藍(ふかあい)色。かちいろ。かちん。
②ウサギの毛を綿糸に混ぜて織った織物。上代では錦につぐ高価な布地。
③襲(かさね)の色目の名。表裏がともに萌葱(もえぎ)色のもの。
→かちえ(褐衣)
*か‐ち【価値】
①事物のもつ、人間にとって意義のある性質。value; worth
②経済学で、なんらかの要求を満たす程度によって、その物に対して認められる意義。生活に直接効用をもつ使用価値と、他の財との相対関係においてもつ交換価値とがある。あたい。ねうち。value
③哲学で、真・善・美・聖の究極的意義の役割。value
が‐ち【雅致】
風流なようす。雅趣。
がち【勝ち】(接尾)
《名詞や動詞の連用形に付いて形容動詞をつくる》多い、たびたびである、その傾向がある、などの意。話し手からみて、好ましくない状態についていうことが多い。be apt to〈用例〉くもり〜。病気〜。
かち‐あ・う【搗(ち)合う】(五自)
①ぶつかり合う。clash〈用例〉頭と頭が〜。
②重なって起こる。fall on〈用例〉来客が〜。
かち‐あげ【搗(ち)上げ】
相撲で、立ち合いのときに肘(ひじ)を曲げた腕や肩から相手に強く当たること。かっちあげ。
かち‐いくさ【勝ち戦・勝ち軍】
戦いに勝つこと。勝った戦い。victory〈対義〉負け戦。
かち‐え【衣】
狩衣(かりぎぬ)に似た布製の服。袖(そで)がゆったりと広がり、腰から下は前と後ろに分かれる。随身(ずいじん)の者の装束。かち。
かち‐える【勝(ち)得る・贏(ち)得る】(下一他)
争いに勝って自分のものにする。努力して手に入れる。win〈用例〉勝利を〜。
カチオン【cation】
→ようイオン(陽イオン)
かちかた
→オオムギの別名。
かち‐かち
[一](形動)
①たたいたら高い音が出そうなほど非常にかたいさま。hard〈用例〉〜に凍る。
②性質などが頑固で、融通のきかないさま。inflexible〈用例〉〜の石頭。
[二](副)かたいものが触れ合う音。また、繰り返し打ち合う音。ticktock; clack; clatter〈用例〉時計が〜と時を刻む。
がち‐がち
[一](形動)
①物が非常にかたいさま。chatter〈用例〉土を〜に固める。
②性格にゆとりの感じられないさま。また、非常に厳格であるさま。cramped personality〈用例〉あの男は〜の石部金吉だ。
[二](副)かたいものがぶつかり合う音。clatter〈用例〉歯を〜いわせて震えている。
かちかちやま【かちかち山】
昔話の一つ。悪さをするタヌキにおばあさんを殺されたおじいさんのために、ウサギが敵討ちをするという話。勧善懲悪の精神を表したもの。
かち‐がらす【かち烏】
《鳴き声が「カチカチ」と聞こえることに由来》→カササギの別名。
かち‐かん【価値観】
どういうものに価値を認めるかについての考え方。sense of value〈用例〉〜が違う。
かち‐き【勝(ち)気】(名・形動)
負けん気であること・さま。きかん気。unyielding temper
か‐ちく【家畜】
人間の生活に役立つように、品種改良され、飼養・繁殖管理される動物。狭義には哺乳(ほにゅう)類をさす。畜産物生産・畜力利用・愛玩・実験などに利用される。livestock〈対義〉野獣。〈参照〉家禽(かきん)
かちく‐しんさ【家畜審査】
家畜の経済価値を判定する審査。種別・目的別に審査基準が決められていて、通常は外観から判断する外貌(がいぼう)審査だが、能力審査・血統審査が加味される場合もある。judge for livestock
かちく‐とうろく【家畜登録】
家畜の血統・体型・能力などを審査して、その記録を登録しておくこと。品種改良の基礎となり、種別・目的別に多くの登録が行われている。registration of livestock
かちく‐ほうていでんせんびょう【家畜法定伝染病】
家畜伝染病予防法に定められた25種の伝染病の総称。発生した場合、飼い主と診断した獣医は、市町村長に報告し、家畜防疫員の指示に従わなければならない。牛疫・口蹄(こうてい)疫・狂犬病・炭疽(たんそ)・鼻疽など。infectious livestock disease designated by law
かちく‐ほけん【家畜保険】
農業共済制度の一つ。家畜の死亡・廃用(経済価値が失われたもの)・疾病(しっぺい)・けがなどの損害に対する保険。
かちく‐ほけんえいせいじょ【家畜保健衛生所】
都道府県に設置され、家畜の衛生の向上、防疫業務、人工授精などを行う機関。livestock hygiene service center
かち‐ぐみ【徒組】
江戸幕府の職名。平時は江戸城の玄関、中の口に勤番。将軍外出のさい、先払い・沿道警備などを担当。
かち‐ぐり【搗(ち)栗・勝(ち)栗】
クリの実を乾燥し、臼(うす)でついて殻と渋皮(しぶかわ)を除いたもの。「搗ち」を「勝ち」にかけて祝儀に用いる。おしぐり。あまぐり。
かち‐こし【勝(ち)越し】
勝ち越すこと。〈用例〉〜を決める。
かち‐こ・す【勝(ち)越す】(五自)
勝った回数が、負けた回数より多くなる。相手よりも多く勝つ。また、試合中、相手より得点が多くなる。be ahead〈対義〉負け越す。
かち‐しゅう【徒衆】
徒歩で行列につき従っている身分の低い侍。
が‐ちしょう【賀知章】
(659-744)中国、初唐期の詩人。字(あざな)は季真、号は四明狂客。会稽(かいけい)の人。風流人として名高く、杜甫(とほ)の「飲中八仙歌」中の一人。書にもすぐれた。
かちっ‐と(副)
①小さなかたい物がぶつかったときに出る音。かちりと。with a click〈用例〉ドアが〜閉まる。
②組織や内容がしっかりとまとまっているさま。がちっと。tightly〈用例〉〜まとまった文章。
③物が動かないようにしっかりと固定するさま。tightly
がちっ‐と(副)
①大きなかたい物がぶつかったときの音。がちりと。がちんと。clang
②組織や内容がしっかりとまとまっているさま。がっちり。かちっと。tightly
③身動きできないように固く押さえ込まれるさま。がっちり。tightly
かちっ‐ぱなし【勝ちっ放し】
ずっと勝ち続けること。win through
かち‐どき【勝(ち)鬨・鬨】
勝ったときの、喜びのときの声。凱歌(がいか)。shout of victory〈用例〉〜をあげる。
かちどき‐ばし【勝鬨橋】
東京の隅田(すみだ)川河口にかかる橋。船の通過時に中央部が開閉するのが特色であるが、現在は開閉されていない。長さ246m。昭和15年(1940)完成。
かち‐と・る【勝(ち)取る】(五他)
努力によって成果を得る。win〈用例〉優勝を〜。
かち‐なのり【勝(ち)名乗り】
大相撲で、勝った力士の名を、行司が呼びあげること。
かち‐にげ【勝(ち)逃げ】(名・サ変自)
かけごとなどで、勝ったまま、あとの勝負を続けないこと。quit while one is ahead
かち‐ぬき【勝(ち)抜き】
負ける、または優勝するまで相手をかえて戦うこと。トーナメント。tournament
かち‐ぬ・く【勝(ち)抜く】(五自)
①次々と相手を負かしていく。defeat one after another
②最後まで勝ち通す。keep winning to the last〈用例〉一致団結して〜。
かち‐のこ・る【勝(ち)残る】(五自)
勝ち抜きの試合に勝って、次の試合に出る資格を得る。survive elimination rounds
かち‐はだし【跣】
なにも履かずに歩くこと。はだし。go barefoot
かち‐はな・す【勝(ち)放す】(五自)
最後までずっと勝ちつづける。勝ちっぱなす。win straight victories
かち‐はんだん【価値判断】
①ある事柄について、よい悪いを述べる判断。value judgement
②全体的な価値、ことに真・善・美などの価値に関係させてする判断。value judgement
かち‐ぶんせき【価値分析】
製造工程などを合理化して費用を減らし、製品の機能や使用価値を高めるための組織的分析手法。VA。value analysis
かち‐ほうそく【価値法則】
商品の価値が決定されるメカニズムを、その源泉や商品交換などから解明する経済法則。とくにマルクスが『資本論』で展開したものをさす。law of value
かち‐ほこ・る【勝(ち)誇る】(五自)
勝って、いい気になる。勝って意気があがる。be triumphant
かち‐ぼし【勝(ち)星】
=白星(しろぼし)
①大相撲で、星取り表に勝ち力士を示すためにつけた白丸印。victory mark
②勝ち。勝つこと。win
かち‐まけ【勝ち負け】
勝つことと負けること。勝つか負けるか。勝敗。勝負。victory or defeat
かち‐み【勝(ち)味】
勝ち目。
かち‐め【勝(ち)目】
勝つ見込み。勝ち味。chance of winning〈用例〉〜がない。〜がうすい。
かちゃあしい
《方言》沖縄本島の祝いの座や遊びの場で奏される騒ぎ歌。即興的な早いテンポの三線(さんしん)とにぎやかな掛け声や囃子詞(はやしことば)に合わせて歌い踊る。
カチャーロフ【Vasily Ivanovich Kachalov】
(1875-1948)ソ連の俳優。モスクワ芸術座で戯曲55編に主演。主演作『どん底』『ハムレット』など。
かちゃ‐かちゃ(副)
かたい物が触れ合ったときに出る音。clang
がちゃ‐がちゃ
[一](副・サ変自)
①かたい物どうしがぶつかり合って立てる騒がしい音。clatter〈用例〉鍵束(かぎたば)を〜いわせる。
②不平・不満を言い立てるさま。grumble〈用例〉うるさい、〜言うな。
[二](形動)乱雑に入りみだれているさま。untidy〈用例〉引き出しの中が〜になっている。
[三](名)《鳴き声が「がちゃがちゃ」と聞こえるところから》→クツワムシの別名。
がちゃ‐つ・く(五自)
①がちゃがちゃと音を立てる。clatter〈用例〉サーベルを〜・かせる。
②もめごとが起こる。raise trouble
かちゃっ‐と(副)
→かちゃりと
がちゃっ‐と(副)
→がちゃりと
がちゃ‐め【がちゃ目】
《卑語》→斜視
かちゃり‐と(副)
小さなかたい物がぶつかったりするときに出る澄んだ音。かちゃっと。tincle
がちゃり‐と(副)
かたい物がぶつかったりするときに出る大きな音。がちゃっと。clank〈用例〉〜錠がおりる。
かちゃん‐と(副)
小さなかたい物がぶつかったり、割れたりするときに出る澄んだ音。crash
がちゃん‐と(副)
かたい物が勢いよくぶつかったり、割れたりするときの大きな音。crash〈用例〉茶碗(ちゃわん)が〜割れる。
か‐ちゅう【火中】
火のなか。in the fire
火中にする(かちゅうにする)
火のなかに入れる。焼き捨てる。throw into the fire
火中の栗を拾う(かちゅうのくりをひろう)
他人の利益のために、危険なことをする。risk one's life
か‐ちゅう【花柱】
雌蕊(しずい)の柱頭と子房の中間の細長い部分。これがほとんどない雌蕊もある。style
か‐ちゅう【家中】
①家のなか。in the house
②家の全員。the whole family
(ア)→家来の総称。
(イ)江戸時代、大名の家来。藩士(はんし)
か‐ちゅう【華胄】
《「胄」は、あとつぎの意。「冑(かぶと)」は別字》→名門→華族
か‐ちゅう【渦中】
①うずのなか。in the vortex
②複雑な事件や、もめごとのなか。in the vortex〈用例〉〜にまき込まれる。〜の人。
渦中に身を投ず(かちゅうにみをとうず)
もめごとのなかに、自分から身をおく。go into the turmoil
かちゅう【華中】
中国中部、長江(ちょうこう)中流の江西・湖北・湖南3省の総称。広義には長江下流部の華東も含む。水田耕作が農業の中心。水陸運の発達により、経済・産業の進んだ地域。ホワチョン。
カチューシャ【Katyusha】
レフ=トルストイの小説『復活』の女主人公の名。
かちゅう‐るい【花虫類】
造礁サンゴやイソギンチャクなどの仲間で、刺胞動物門の一綱を構成するもの。サンゴなどは外骨格をつくって群体を形成するが、各生体(個虫)はイソギンチャクと同じ着生性のポリプ型だけで、浮遊性のクラゲ型を欠く。Anthozoa
か‐ちょう【加重】
法律で、累犯または併合罪の場合、罪名を変えずに刑を重くすること。かじゅう。aggravate
か‐ちょう【囮鳥】
他の鳥をおびき寄せるために使う鳥。おとり。
か‐ちょう【花鳥】
①花と鳥。flowers and birds
②花を見、鳥の声を聞いて楽しむ風雅な心。elegance
③「→花鳥画」の略。
か‐ちょう【家長】
①家族や一族の長。
②旧民法で、戸主。〈比較〉戸籍筆頭者。
か‐ちょう【課長】
会社や役所などで、1つの課の責任者となっている人。section chief
が‐ちょう【画帳】
絵をかくための帳面。スケッチブック。sketchbook〈比較〉画帖(がじょう)
が‐ちょう【画調】
絵にあらわれているおもむき・調子。mood of a picture
が‐ちょう【鵝鳥】
カモ科の家禽(かきん)。ガンを飼いならしたもの。アヒルより大きい。おもに食肉用に飼育。ハイイロガンを祖先とするヨーロッパ系と、サカツラガンを祖先とする中国系の2系統がある。goose
かちょう‐いき【可聴域】
音として耳に感じられる周波数領域。個人差はあるが、毎秒16ないし20ヘルツから16ないし20キロヘルツ程度。threshold of audibility
かちょう‐が【花鳥画】
東洋画の一部門。花木・草虫・禽鳥(きんちょう)を題材としたもの。中国、六朝(りくちょう)に始まり、唐代に発達、宋(そう)代以後多様化した。とくに宋代画院で盛行。日本では室町時代以降に発達。花鳥。
かちょう‐きん【課徴金】
①国が国民に課して徴収する金銭のうち、租税を除いたものの総称。手数料・罰金など。
②闇(やみ)価格協定によって不当な利益を得た事業者に課される金銭負担。昭和52年(1977)の改正独占禁止法の骨子の一つ。surcharge
かちょう‐けん【家長権】
家父長制・家産制のもとで家長がもつ支配的権利。一般には子に対する親権、妻に対する夫権。旧民法は戸主権として多くの権利を規定していた。patriarchal right
かちょう‐ふうえい【花鳥諷詠】
高浜虚子(たかはまきょし)が唱えた俳句理念。花鳥は花鳥風月、すなわち自然(人事を含む)の意で、諷詠はそれを詠みあげること。この理念の実践が客観写生。
かちょう‐ふうげつ【花鳥風月】
①自然界のけしき。beauties of nature
②風流。elegance
かちょう‐まい【加徴米】
公領・荘園(しょうえん)で正税などの基本的貢租のほかに農民から徴収した米。地利米。
かちり‐と(副)
→かちっと①
がちり‐と(副)
→がちっと①
がちりん‐かん【月輪観】
《仏教語》密教で行う観法の一つ。月輪を描いた掛け軸に向かって座し、印を結んで満月の象徴する白く浄(きよ)い菩提(ぼだい)心を観ずるという瞑想(めいそう)法。
かち‐ろん【価値論】
①哲学で、価値や価値判断の本質・基準などを論じる領域。axiology
②経済学で、価値とはなにか、なにを源泉とするかを説明する理論。古典学派の労働価値説と新古典学派の効用価値説が知られる。theory of value
かちろん‐ろんそう【価値論論争】
マルクスの労働価値説をめぐる論争。ベーム=バウェルクのマルクス批判に対するヒルファーディングの反批判が発端。日本でも大正中期から昭和の初めにかけて展開された。
かち‐わたり【徒渡り】(名・サ変自)
徒歩で川を渡ること。
かちん‐かちん
[一](形動)→こちんこちん。
[二](副)金槌(かなづち)などで、かたい物を打ったりたたいたりするときの音。clink
かちんこ
映画撮影で、そのカットの合い印を記して開始・終了の合図に鳴らす、小黒板付きの拍子木(ひょうしぎ)の通称。のち、フィルムの編集、画面と音との同調などに利用する。
カチン‐ぞく【カチン族】
北東ミャンマー、インドのアッサム北東部および中国雲南省南部に住む諸民族。チベット‐ビルマ語派に属するジンポー語その他、種々の語を話す。焼き畑耕作に従事。Kachin
かちん‐と(副)
①小さなかたい物がぶつかり合って出す鋭い音。かちっと。かちりと。clink〈用例〉氷を〜割る。
②相手のことばやふるまいを、不愉快に思うさま。get on one's nerves〈用例〉あいつには〜きたよ。
かちんと来る(かちんとくる)
相手の言動が心にこたえて、非常に不愉快になる。be offended
がちん‐と(副)
→がちっと①